60kgを8回挙げられるなら、推定1RMは76.0kgです。回数から%1RMを引く表と、挙げた重量と回数から推定1RMを引く表を、この下にそのまま置きました。数値はサイト内の1RM計算機と同じ式で計算したもので、算出方法は各表の下に書いてあります。使い方と、この表が当たらない場面はそのあとに続けます。

回数から%1RMを引く早見表

その回数がぎりぎり上がる重量は、1RMの何%にあたるか。左端の回数から右に読みます。

回数 → 1RMに対する割合(%1RM)
回数Epley式Brzycki式主な狙い
1回100.0%100.0%筋力向上
2回93.8%97.2%筋力向上
3回90.9%94.4%筋力向上
4回88.2%91.7%筋力向上
5回85.7%88.9%筋力向上
6回83.3%86.1%筋肥大
7回81.1%83.3%筋肥大
8回78.9%80.6%筋肥大
9回76.9%77.8%筋肥大
10回75.0%75.0%筋肥大
11回73.2%72.2%筋肥大
12回71.4%69.4%筋肥大

Epley式 1RM = 重量 ×(1 + 回数 ÷ 30)と、Brzycki式 1RM = 重量 × 36 ÷(37 − 回数)を逆に解いて算出し、小数第1位で四捨五入しました。1回はどちらの式でも100%として扱っています(Epley式の素の値は103.3%になり、1回挙げた重量が1RMだという前提と合わないため)。「主な狙い」は一般的な負荷設定の区分で、個人差があります

12回でも1RMの69%以上です。厚生労働省のe-ヘルスネットは、筋肥大や筋力増強に必要な負荷として「1RMの65%程度以上」という目安を紹介しています。1〜12回という範囲そのものが、その条件を満たす側に入っています。

挙げた重量と回数から推定1RMを引く早見表

代表的な重量で、そのまま推定1RMを読める形にしたものです。数値はkgで、Epley式で計算しています。

挙げた重量 × 回数 → 推定1RM(kg・Epley式)
回数40kg60kg80kg100kg
1回40.060.080.0100.0
2回42.764.085.3106.7
3回44.066.088.0110.0
4回45.368.090.7113.3
5回46.770.093.3116.7
6回48.072.096.0120.0
7回49.374.098.7123.3
8回50.776.0101.3126.7
9回52.078.0104.0130.0
10回53.380.0106.7133.3
11回54.782.0109.3136.7
12回56.084.0112.0140.0

Epley式 1RM = 重量 ×(1 + 回数 ÷ 30)で計算し、0.1kg単位で四捨五入しました。1回の行は挙げた重量をそのまま1RMとしています。表に無い重量は、上の%1RM表の割合で挙げた重量を割れば出せます

表の使い方|2つの例で通す

引く向きは2つあります。どちらも同じ表で完結します。

その1、挙げた実績から今の1RMを知る。 ベンチプレス60kgを8回。上の推定1RM表で、60kgの列と8回の行が交わるマスが76.0kgです。%1RM表から出しても同じで、8回は78.9%なので、60 ÷ 0.789 でおよそ76.0kgになります。表に無い重量のときはこちらの引き方を使ってください。70kgを6回なら、6回の83.3%で割って84.0kgです。

その2、1RMから次に使う重量を決める。 さきほどの推定1RM 76.0kgで、次は10回のセットを組みたいとします。%1RM表の10回は75.0%なので、76.0 × 0.750 でおよそ57.0kgです。

ここで出た57.0kgは、そのままの重量では組めません。バーベルはシャフト20kgに左右対称でプレートを足すので、刻みは最小プレートの2枚ぶんになります。1.25kgプレートがあれば2.5kg刻みで、57.5kgが最も近い形です。端数は切り上げでも切り下げでも構いませんが、どちらに寄せたかは決めておいてください。 毎回違う向きに丸めると、記録の上では重量が上下しているように見えます。何回を狙うかがまだ決まっていない場合は、重量を上げるタイミング側に、回数が先か重量が先かの決め方をまとめています。

2つの式で数字が違うのはどこか

表に列が2つあるのは、広く使われている推定式が1つではないためです。Epley式は1985年、Brzycki式は1993年に発表されたもので、同じ回数でも出る値が違います。

2式の差がいちばん大きいのは2〜4回の領域で、%1RMにして3.4〜3.5ポイント離れます。そこから差は縮んでいき、10回でちょうど一致して75.0%になります。11回以降は向きが逆転し、12回では2.0ポイント、今度はBrzycki式のほうが軽い側に出ます。重量に直すと、60kgを5回ではEpley式70.0kgに対しBrzycki式67.5kgで2.5kgの差、60kgを12回ではEpley式84.0kgに対しBrzycki式86.4kgで2.4kgの差です。

推定式はこの2つだけではありません。LeSuerらの1997年の研究では7つの式が比較されています。ほかのサイトの換算表と数字が合わないときは、たいてい使っている式が違います。 どれかが間違っているという話ではないので、自分が使う表を1つ決めて、同じ表で推移を追うほうが実用的です。

この表が当たらない3つの場面

1つ目、種目によって当たり方が違う。 LeSuerらの1997年の研究では、7つの式による推定値と実測1RMの相関はいずれも高かった(r > 0.95)一方で、デッドリフトでは全ての式が1RMを低く見積もり、スクワットで平均の誤差が統計的にゼロと言えたのは1つの式だけでした。被験者は筋力トレーニングの授業を受講する未経験の大学生67名です。

種目差は別の角度からも出ています。Lovegroveらの2022年の研究では、あと1回残る重さで組んだ3回セットが、デッドリフトでは88.2%1RM、ベンチプレスでは93.0%1RMでした。同じ回数・同じ追い込み具合でも、種目で5ポイント近く違います(被験者は17歳前後の男性15名と層が狭いので、傾向として読む値です)。1枚の表で全種目を正確に覆うことはできません。

2つ目、回数が多いほどズレる。 回数が増えるほど、筋力そのものより持久力・集中力・呼吸の影響が結果に混ざります。この表を12回で切っているのはそのためで、サイト内の1RM計算機も入力上限を12回にしています。

3つ目、条件が変われば数字も変わる。 フォーム・可動域・ベルトやストラップ・インターバルの長さが違えば、同じ重量でも挙がる回数が変わります。推定1RMを月ごとに並べて比べたいなら、測る条件のほうを固定してください。 追い込みきれたか自信がないセットは、RPEの記録であと何回残っていたかを添えておくと、あとから読み解けます。

器具も条件のひとつです。マシンやスミスマシンは軌道が決まっているぶん、フリーウエイトより挙がる重量が大きくなりやすく、重量表示がウエイトスタックの数値だったりケーブルの比率で変わったりもします。同じマシンどうしで推移を追うぶんには表を引いて構いませんが、そこで出た値をバーベル種目の1RMとして持ち込むことはできません。器具ごとに別の記録として分けてください。

端数の重量や逆算は計算機のほうが速い

表は代表的な重量しか載せられません。62.5kgを7回、といった実際の記録をそのまま入れたい場合や、目標の1RMから回数別の重量をまとめて出したい場合は、計算機のほうが手数が少なくて済みます。式の切り替えもその場でできます。

1RM計算機重量と回数を入れるだけで推定1RMが出ます。Epley式・Brzycki式の切り替えと、狙う回数からの重量の逆算つき(登録不要)

表を引く回数を減らす

換算表が必要になるのは、前回の重量と回数がどこにも残っていないときです。数字が並んでいれば、推定1RMは記録側で出せます。記録のつけ方にある種目名・重量・回数の3つが揃っていれば、この表を引く材料は足ります。推定1RMを1本の線として並べると、重量と回数がばらついていても伸びているかどうかを判定できます。その見方は記録をグラフで見る側にまとめました。