Strongに貯めた記録は、アプリ内の設定からCSVに書き出せます。経路はiOSが「Export Strong Data」、Androidが「Export Data」の1本だけです。ただし本当に気をつけるべきは書き出す前で、公式ヘルプは同期を済ませないままアプリを削除するとデータを失うおそれがあると明記しています。

Strongの書き出しは設定の中の1経路
手順は公式ヘルプに書かれているとおりです。
アプリ内の設定を開く
iOSは「Export Strong Data」、Androidは「Export Data」を選ぶ
CSVをノートかメールで受け取る― App Storeの説明文に「すべてのデータをCSV形式でノートまたはメールにエクスポート」と記載されています
公式ヘルプは「in-app Settings」からという以上の細かい経路を書いていません。設定内のどの階層にボタンがあるか、押した直後にどんな画面が出るかは公式に記載がないため、この記事でも書きません。実際の画面の案内に従ってください。なお、Hevyの日本語ヘルプはStrong側の経路を「設定 > Strongデータのエクスポート」と案内しており、参考になります。
有料・無料の別についても公式に明記はありませんが、Strongの使い方ガイドで確認したPRO機能一覧にエクスポートは含まれていません。無料版でも書き出せる可能性が高いということまでは言えますが、断定はできません。
書き出す前に、同期を先に済ませる
ここが本記事でいちばん伝えたいところです。Strongは通常、記録を自動でクラウドに同期しますが、公式ヘルプは手動での同期方法もあわせて案内しています。
iOS ― ヒストリータブを下に引いて更新する — ― プルダウンで回転するホイールが表示されれば同期中です
Android ― 設定画面の右上にあるForce Syncボタンを押す
これはHevyと前提が逆になる点です。Hevyのデータをエクスポートして移行する手順でまとめたとおり、Hevyの公式ヘルプは「情報は端末ではなく当社のサーバー上のプロフィールに保存される」と説明しており、アンインストールしても自動で保存されている前提です。Strongは「同期を能動的に済ませてから削除する」というアプリで、同じ「書き出し前の準備」でも意味が変わります。
記録が見当たらないときは、削除ではなく別のアカウントが作られているだけということもあります。公式ヘルプの「Lost Data」記事は、ログイン方法の選び間違いやメールアドレスの相違で新しいアカウントができてしまうケースを挙げています。空のアカウントに見えたら、最初に登録した方法でログインし直せないか確かめてください。
他アプリに入れるつもりなら、書き出す前に表示言語を英語にする
Hevyへ移そうとして最初につまずくのがここです。Hevyの日本語ヘルプはStrongからの取り込み条件をこう説明しています。「CSVはStrongアプリから英語でエクスポートする必要があります」。日本語表示のまま書き出したファイルは受け付けられません。
さらに厄介なのが回数の制限です。同じヘルプに「データのインポートは1回のみ可能です」とあり、試しに入れてみて確認する、という使い方は想定されていません。Strong側の表示言語を英語に切り替えてからエクスポートし、それを一度で正しく取り込むという順番を間違えないことが重要です。
書き出したCSVで最初に確認すること
CSVの列構成は公式に公開されていません。自分のファイルの1行目を開いて確認するのがいちばん早くて確実です。 表計算ソフト(Excel、Numbers、Google スプレッドシート)で開いて、次の3点を見てください。
- 1行目のヘッダー。日付・種目名・重量・回数がどの列に入っているか
- いちばん古い日付。書き出したファイルに全期間の記録が入っているかをここで判断できます
- 種目名の表記。カスタム種目や英語表記が混じっていないか。移行先で作り直すときの手戻りはここで発生します
日本語が文字化けする場合は、ファイルをダブルクリックで開くのではなく、表計算ソフト側の「テキストファイルとしてインポート」から文字コードをUTF-8に指定して開き直してください。
書き出した重量と回数から自分の最大挙上重量を割り出したいときは、下の計算機に数字を入れるだけで確認できます。
1RM計算機重量と回数から最大挙上重量を推定できます。Epley式・Brzycki式の両方と%1RM換算表つき(登録不要)移し先の実際 ― StrongのCSVは「受け取ってもらえる側」
CSVは業界共通のフォーマットではなく、アプリごとに列の並びが違います。その中でStrongのCSVは、他社アプリが取り込み対象として名指ししている数少ない形式です。
| アプリ | 書き出し | 他アプリからの取り込み |
|---|---|---|
| Strong | CSV(iOSは「Export Strong Data」/ Androidは「Export Data」) | 不可。公式ヘルプに「書き出したファイルをStrongに再インポートすることはできない」と明記 |
| Hevy | CSV(計測データ / ワークアウト) | StrongのCSVのみ。英語でのエクスポートが必須、インポートは1回のみ |
| LiftLog | CSV(ワークアウトのみ) | アプリ内の一括インポート機能はなし。Strongからの移行は問い合わせ窓口で個別対応 |
※ Strong と Hevy は各社の公式ヘルプ(2026-08-13 閲覧)に基づく。LiftLog は自社の実装内容と対応方針
移行先としてHevyを具体的に検討しているなら、HevyとStrongの比較も参考にしてください。なお、StrongのCSVを取り込めると案内しているアプリはHevy以外にもあります。対応の範囲は各社で異なるため、乗り換えを考えているアプリがある場合は、そのアプリ側の案内でStrong形式への対応を確認するのが確実です。
やめる・整理する前に知っておきたい3つのこと
公式ヘルプに書かれている、Strong特有の間違えやすい点を3つ挙げます。
履歴は完全には削除できません。 公式ヘルプは「ワークアウトの記録を完全に削除することはできません。ただしアプリ内で履歴の表示開始日を手動で設定できます」と説明しています。経路はiOSが設定>Advanced>Start History From、Androidが設定>Start History Fromです。変わるのは表示の開始日だけで、記録そのものは残ります。「リセットして仕切り直す」つもりで探すと、この違いに戸惑います。
アカウント削除は復元不可で、しかもサブスクは自動では止まりません。 経路はプロフィール>Edit Profile>画面いちばん下のDelete Strong Accountです。公式ヘルプは「アカウントを削除すると、ワークアウト履歴は永久に復元できなくなります」「書き出しておいても、将来新しいアカウントを作ってStrongに戻すことはできません」と明記しています。加えて「アカウントを削除しても、有効なサブスクリプションやトライアルが自動的に解約されるわけではない」ため、解約はApp StoreまたはGoogle Playの側で別に行う必要があります。
共有リンクでの受け渡しには限界があります。 Strong 6.0でリンクの形式が変わり、公式ヘルプは「以前のバージョン(iPhoneはStrong 5.x、Androidは2.x)で作った共有リンクは新しいアプリでは開けず、逆に新しいバージョンで作ったリンクも古いアプリでは開けない」と説明しています。控えの手段としてはCSVの方が確実です。
まとめると、順番は同期 → 書き出し → 移行先で数週間併用 → ストアで解約 → アカウント削除です。
LiftLog側の書き出し事情と、取り込みの相談
自社の話もフェアな条件で書きます。LiftLogでできるのも書き出しだけです。Web版の設定>データのエクスポートから CSV を取得できます(操作の詳細はLiftLog Web版の使い方にあります)。
中身は次の9列で、完了したセットが1行ずつ入ります。
date, workout_name, exercise_name, set_number, weight, reps, tag, rpe, notes
体重などの計測値・栄養の記録・テンプレート・AIとの会話履歴はこのCSVに含まれません。 ここはLiftLogの弱点です。アプリ内に一括インポート機能もありません。ただし、Strongからの乗り換えをご希望の場合はお問い合わせからご連絡いただければ、履歴の取り込み対応が可能です。
まとめ
- 書き出しはアプリ内の設定から。iOSは「Export Strong Data」、Androidは「Export Data」で、ファイルはノートかメールで受け取る
- 書き出す前に同期を済ませる。 公式ヘルプは「アプリを削除するとデータを失うおそれがある」と明記している
- Hevyへ移すなら、Strongの表示言語を英語にしてからエクスポートする。インポートは1回だけ
- 履歴は完全には削除できず、変えられるのは表示開始日だけ。 「リセット」を期待すると違う結果になる
- アカウントを削除しても、有効なサブスクは自動では止まらない。解約はストア側で別に行う



