ダンベルスクワットの平均重量は、トレーニング記録サービスの集計で、ダンベル1個あたり男性32kg・女性21kg(推定1RM)です。両手に1個ずつ持つので、体にかかる合計では男性64kg・女性42kgになります。ここでいうダンベルスクワットは、両手にダンベルを1個ずつ体の横に下げて行う両脚のスクワットのことです。10回続けられる重量に直すと、推定1RMの75%を小数点以下切り捨てで計算して、1個あたり男性24kg・女性15kgという換算になります。
- 主に効く部位
- 大腿四頭筋大臀筋・内転筋も動員
- 器具
- ダンベル2個体の横に下げて持つ
- 重量の数え方
- ダンベル1個あたり2個の合計ではない
- 女性の平均
- 21kg1個・1RM
- 男性の平均
- 32kgダンベル1個あたり・1RM(記録サービスの集計)(推定)
ダンベルスクワットの平均重量|男女別・レベル別
まず全体の分布から確認します。次の表は、トレーニング記録サービスが公開しているレベル別の重量です。
| レベル | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 初心者(Beginner) | 10 | 6 |
| 初級者(Novice) | 19 | 12 |
| 中級者(Intermediate) | 32 | 21 |
| 上級者(Advanced) | 48 | 31 |
| エリート(Elite) | 66 | 43 |
出典: Dumbbell Squat Standards (kg)/Strength Level(2026-09-27 確認)
※ 数値はダンベル1個あたり・シャフト分(通常2kg)込みで、1回だけ挙げられる重量(1RM)の水準です。有効記録20,028件(男性15,968・女性4,060・2020年8月14日〜2026年3月5日)にもとづく、海外の記録サービスへの自己申告データです
レベルの区切りは、記録を投稿した人の中での順位で決まっています。中級者がちょうど真ん中なので、一般に「平均」として引用されるのはこの中級者の値です。最も多い組み方は男性の22%が選んだ3セット×10回で、10回できる重量への換算がそのまま使える種目でもあります。
表の数字は「ダンベル1個あたり」
この種目でいちばん取り違えやすいのがここです。出典の記録サービスは表の下に「Dumbbell weights are for one dumbbell and include the weight of the bar, normally 2 kg / 4.4 lb」と書いていて、ダンベル1個あたりの重量として集計しています。シャフト分(通常2kg)も含まれます。
つまり男性の平均32kgは、32kgのダンベルを両手に1つずつ持つという意味です。体にかかる荷重は合計64kgになります。
- 男性の平均: 1個32kg → 合計64kg
- 女性の平均: 1個21kg → 合計42kg
同じ数字を紹介する記事でも、片手として書くものと左右の合計として書くものが両方あります。数字を見て「自分は1個15kgだから平均の半分もない」と落ち込む前に、比べている単位がそろっているかを確認してください。
体重別の目安
同じ性別でも体重が違えば扱える重量は変わります。単位はkg、ダンベル1個あたりの1RMです。
| 体重(男性) | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
|---|---|---|---|---|---|
| 50kg | 6 | 13 | 23 | 36 | 52 |
| 55kg | 7 | 14 | 25 | 39 | 55 |
| 60kg | 8 | 15 | 27 | 41 | 58 |
| 65kg | 9 | 17 | 29 | 43 | 60 |
| 70kg | 10 | 18 | 30 | 45 | 63 |
| 75kg | 11 | 20 | 32 | 48 | 65 |
| 80kg | 11 | 21 | 34 | 50 | 68 |
| 85kg | 12 | 22 | 35 | 51 | 70 |
| 90kg | 13 | 23 | 37 | 53 | 72 |
| 体重(女性) | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
|---|---|---|---|---|---|
| 40kg | 5 | 10 | 18 | 27 | 39 |
| 45kg | 5 | 10 | 18 | 28 | 40 |
| 50kg | 5 | 11 | 19 | 29 | 41 |
| 55kg | 6 | 12 | 20 | 30 | 42 |
| 60kg | 6 | 12 | 20 | 31 | 43 |
| 65kg | 6 | 12 | 21 | 31 | 44 |
| 70kg | 7 | 13 | 21 | 32 | 44 |
体重70kgの男性が中級者の水準を狙うなら1個30kg(合計60kg)、体重55kgの女性なら1個20kg(合計40kg)という計算になります。
持ち方で数字が変わる|体の横・胸の前・肩の上
「ダンベルでスクワットをする」という集計は、実は持ち方ごとに3本に分かれています。
| 持ち方 | 男性平均 | 女性平均 | 有効記録 |
|---|---|---|---|
| 体の横に1個ずつ下げる(本記事) | 32kg | 21kg | 20,028件 |
| 胸の前で1個を両手で抱える | 40kg | 26kg | 71,470件 |
| 肩に1個ずつ乗せる | 31kg | 21kg | 4,464件 |
※ いずれもダンベル1個あたりの重量。3つは別々の集団・別々の期間の集計で、同じ人を比較した結果ではありません
1個あたりの数字だけを見ると、胸の前で抱える持ち方(40kg)のほうが体の横に下げる持ち方(32kg)より重く見えます。しかし比べる単位をそろえると印象が変わります。体の横に下げる持ち方は両手に1個ずつ持つため、体にかかる総重量は32kg×2で64kgです。胸の前で抱える持ち方は1個しか持たないので、総重量も40kgのままです。総重量で比べると、2個持ちの方が1.6倍(64÷40)重く、女性でも1.62倍(42÷26)になります。胸の前で抱える持ち方のやり方・効果・体重別の重量はフロントスクワットのやり方にまとめています。肩に1個ずつ乗せる持ち方は31kg・21kgと体の横に下げる持ち方に近い水準ですが、有効記録4,464件と集計の規模は小さめです。
バーベルスクワットと比べると
バーベルを担いで行うスクワットの平均は男性131kg・女性76kg(バー20kg込みの1RM)です。ダンベル2個の合計(男性64kg・女性42kg)と比べると、おおよそ半分の重さになります。
自重のスクワットからダンベル、そしてバーベルへと段階を上げていく考え方は、スクワットの平均重量にまとめています。
他のダンベル脚種目と比べると
同じ記録サービスの他のダンベル脚種目と並べると、位置関係が見えてきます。
| 種目 | 男性平均 | 女性平均 | 有効記録 |
|---|---|---|---|
| ダンベルスクワット(両脚・本記事) | 32kg | 21kg | 20,028件 |
| ダンベルブルガリアンスクワット(片脚) | 31kg | 20kg | 103,979件 |
| ダンベルランジ(片脚) | 28kg | 19kg | 51,843件 |
※ いずれも別々の集団・別々の期間の集計です。同じ人を比較した結果ではありません
両脚で行うダンベルスクワットの32kgと、片脚で行うブルガリアンスクワットの31kgは、1個あたりの重量としてほとんど同じ水準です。両脚なら1脚あたりの負担は理論上小さくなるはずなのに、手に持てる1個あたりの重量は変わらない、という数字です。手に持てる重さ自体が天井になっている可能性を考えたくなりますが、これは別々の集団・別々の期間の集計を並べただけで、同じ人を比較した結果ではないため断定はできません。ランジのダンベル版(28kg・19kg)も合わせると、両脚のスクワットと片脚種目が近い帯に並んでいることが分かります。
10回できる重量への直し方
表の数字は1回だけ挙げられる最大重量、つまり1RMの推定値です。換算にはEpley式(1RM = w × (1 + r ÷ 30))とBrzycki式(1RM = w × 36 ÷ (37 − r))を使います。どちらも10回のときにちょうど同じ値になり、1RM = 重量 × 4/3、つまり10回できる重量はおよそ1RMの75%です。本記事では75%を掛けた値の小数点以下を切り捨てて表示しています。
| レベル | 1RM(1個) | 10回できる重量(1個・75%を切り捨て) |
|---|---|---|
| 男性・初心者 | 10kg | 7kg |
| 男性・中級者(平均) | 32kg | 24kg |
| 男性・エリート | 66kg | 49kg |
| 女性・初心者 | 6kg | 4kg |
| 女性・中級者(平均) | 21kg | 15kg |
| 女性・エリート | 43kg | 32kg |
効く筋肉と、バーベルとの違い
主働筋は大腿四頭筋です。協働筋は大臀筋・大内転筋・ヒラメ筋、動的安定筋はハムストリングスと腓腹筋で、ここまではバーベルスクワットと完全に同じです。
差が出るのは安定筋のほう
バーベルスクワットの安定筋は脊柱起立筋だけですが、ダンベルスクワットにはここに僧帽筋(上部・中部)・肩甲挙筋・菱形筋が加わります。両手にダンベルを持ち続けるために、肩甲帯が姿勢を支える仕事を追加で担うためです。脚を動かす側の分類はバーベルと変わらず、差は持つ側の筋にだけ出ます。同じ構図はランジの効果にもまとめています。
重りを持つこと自体が筋活動を上げることを確かめた研究もあります。健康な男性19名を対象に、無負荷・バーベル・ダンベル・加重ベスト・ケトルベルの5条件でスクワットを10回ずつ行わせた研究では、荷重を持つ条件はいずれも無負荷より筋活動が高かったという結果でした。持ち方による違いが報告されているのはケトルベル条件だけで、半腱様筋の活動が高く、前脛骨筋の活動が低いという結果です。バーベルとダンベルの間で差があったかどうかは論文の抄録に明記が無く、ここでは判断できません。対象は男性19名です。
基本のやり方
ダンベルを両手に持って立つ― 体の横に、腕をまっすぐ下ろした状態で持ちます。足は腰幅ほどに開きます
股関節から曲げてしゃがむ― 膝は正面を向いたまま、太ももが床と平行を少し超える深さまで下ろします
膝と股関節を伸ばして立ち上がる― 上体はまっすぐのまま、足裏全体で床を踏んで戻ります
厚生労働省のe-ヘルスネットは、筋トレの負荷について「慣れてきたら少しずつ負荷を高めていく(=漸進性過負荷の原則)ことが重要です」と説明しています。回数がそろえられるようになってから、ダンベルの重量を少しずつ上げていく順番が無理のない進め方です。
まとめ
- 平均はダンベル1個あたり男性32kg・女性21kg。両手に持つ2個の合計なら64kgと42kg
- 胸の前で抱えるゴブレットスクワットは1個なら40kgで重く見えるが、総重量では2個持ちが1.6倍
- バーベルの平均(男性131kg・女性76kg)と比べると、ダンベル2個の合計はおよそ半分。換算係数としては使えない
- 両脚のダンベルスクワット(32kg)と片脚のブルガリアンスクワット(31kg)は、1個あたりの重量がほぼ同じ水準
- 10回できる重量は推定1RMの75%を切り捨てた値。男性24kg・女性15kg(1個)が中級者の目安
- 差があるのは安定筋の側。僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋が加わるだけで、脚の分類はバーベルと同じ
まずは何も持たずに深さをそろえられるかを確認するところから始めてください。比べる相手は平均ではなく、前回の自分です。



